JOJOTRPG
JOJO’s BIZARRE Adventure TRPG
序文
1999年、そんな世界観で自分のスタンドを動かしたくて、ジョジョのファンの友人達共々集ったのが始まり。 初プレイは後輩GMによるGURPS・スタンドで、その後、ここに載せているルールの前バージョンで私がGMを やったときに使ったのが、きっかけでした。
根底には、番長学園の数字のシンプルさとか、ヒーローポイントとか、 ダイスの数が多いと嬉しいぞ!的なノリとか、 TCG的な要素とか‥ 当時自分が好きだった(今も同じですが)要素を自分好みに混ぜ合わせいという願望があって、 数度のマイナーチェンジとテストプレイを繰り返し今の形になってきました。
システム説明
《ルールとは!》
我々の旅は…ついに終点を迎えたわけだ
セッションでは、プレイヤー達がプレイヤー・キャラクター(以降PCと表記)を通じて、 様々な局面・課題をクリアし、目的を果たしていく事になります。 小さな目的であれば、「情報収集」「建物への侵入」「アイテムの奪取」などが、 最終的な目的であれば、「宿敵の撃破」「恋人の救出」「災害の阻止」などが考えられるでしょう。
そして、これらの目的を果たす上では、必ず様々な障害が立ち塞がる (何の障害もなく達成できる目的はシナリオとは呼べない)はずです。 ルールとは、これらの障害をいかにして乗り越えるか。そして、障害を乗り越える楽しみをいかにして形にするか、 その方法を知る為に必要になる手段なのです。
《敵をリタイアさせろ!》
このわたしを‥邪魔するのは こいつだと‥思っていたよ‥
このゲームにおけるPCはスタンド使い・波紋使い・吸血鬼など、普通の人間とは異なり絶大な力を持つ事が可能なので、 その力を使えば、多少の問題は脅威たりえないでしょう。 しかし、PC同様に絶大な力を持つ相手が立ちはだかった時、その存在は大きな脅威となります。
相反する目的を持つ両者が対峙し、それぞれが自分の目的を達しようと対立した場合、いずれの行動が成立するのか? ‥それを判断する最大の基準は、そのキャラクターが【リタイア】しているかどうかです。
困難な状況を乗り越え、物語の中心となるようなキャラクターは、意志力に満ち溢れ「物語の結末を動かす力」をも持っています。 一方【リタイア】したキャラクターとは、そういった「物語を動かす力」を失った存在なのです。
相反する目的を持つ相手が立ちはだかり、同じように「物語を動かす力」を持っていたならば、 その力を奪うため、相手をリタイアさせなくてはなりません。
《リタイアポイントを減らせ!》
命までは取らない… だが、再起不能(リタイア)にはなってもらうぜ
リタイアとは広義の意味で敗北した状態と言えますが、ここで言う敗北に至る過程は、 殺害・気絶・拘束・買収・懐柔等あらゆる無力化の方法があてはまります。 そして、システム上は全て『リタイアポイントを0にする』という方法により この結果を導くことが出来ます。
このシステムにおける戦闘・攻撃とは、敵と味方とがお互いの目的のために、 相手のリタイアポイントを削りあう行動を指すものと言えるでしょう。
リタイアポイントはPCが5点、それ以外の敵キャラクターであれば、 1点~7点の範囲でリタイアポイント持っており、これが尽きたキャラクターは【リタイア】となります。
GMが障害と見なさない一般人のリタイアポイントは、基本的に0点とみなします。 このため、リタイアポイントを持つキャラクターが起こす行動に対して、抵抗する事はほぼ不可能と考えてよいでしょう。
リタイアポイントは、一部の例外を除いて一度の攻撃成功で1点減少させる事ができます。 これは、いかなる攻撃によるダメージを受けたとしても、相手は反撃の余地を残しているという裁定になります。
加えて、相手を攻撃するという行為は、リタイアポイントの減少をもたらすだけにとどまらず、 肉体的なダメージやトラップへの拘束等、相手に不利な状況を与えて、次の行動を優位に導く布石ともなるでしょう。
またPCに限っては、【リタイア】した状態からは、後述のタロットの効果によってリタイアポイントを回復させる事で復帰する事もできます。
《攻撃しろ!》
近づかなきゃあ攻撃できないんでな
リタイアポイントを減らす為には攻撃を命中させなくてはなりません。そこで、基本的な命中判定の方法について説明します。
攻撃の意思を表明する事を攻撃宣言、といいます。攻撃宣言がGMに認められたら、命中判定となります。
命中判定はお互いが2D6を振り達成値を比べ、攻撃側が上回れば攻撃命中となり、 防御側のリタイアポイントを1点減らします。
また、攻撃が成功した場合、その内容とリタイアポイントの残量からGMが判断し、 攻撃を受けた側には負傷や気絶など更なる悪影響を相手へ付加し、後述のボーナスへ繋げる事もできます。
この時、2D6の目が6ゾロならば、達成値に関係無くその行動は成功となるクリティカル成功 となります。 特に、攻撃側のクリティカルであった場合は、防御側のリタイアポイントを 更にもう1点減らすことが出来ます。
逆に、2D6が1ゾロだった場合は、達成値に関係無くその行動は失敗となるファンブルとなります。 判定がファンブルとなった場合、攻撃・防御側問わず、リタイアポイントを1点失います。 つまり、防御側のみがファンブルした場合は2点、相手側がクリティカルしていれば3点ものリタイアポイントを一度に失う事になります。
また、クリティカルとファンブルは相殺しあいます。後述するJOJOポイントでダイスを増やし、 1・1・6・6という出目が出た場合は、クリティカルもファンブルも発生せず、達成値として4つのダイス目の合計(14)を使います。
《攻撃を命中させろ!》
俺は上、貴様は下だッ!
闇雲に殴りかかるだけでは攻撃はダイス目だ寄りとなり、PCと言えども勝ち目はありません。 攻撃を確実に成功させるには、いかに攻撃を命中させるか? の工夫が必要です。
攻撃/防御時には、その行動がいかに「自身にとって有利な状況で行われているか?」をアピールします。 そして、GMはそれらの要因を客観的に判断し、達成値へ「ボーナス」を与えることができます。 「ボーナス」は、2・4・6・8・10点のいずれかとなります。
アピールできる材料としては、キャラクターの持つ能力(破壊力やスピード)や、 たった今生み出された状況(罠やブラフ・作戦や敵の負傷)等が考えられるでしょう。
このシステムでは、多くの能力値がこれらのボーナスを得るために存在する‥と言っても過言ではありません。 もちろん、PCだけではなく、敵もボーナスの獲得を行います。
このボーナスは、双方が同系統の能力を備えていた場合、能力が優っている側しか得られません。 (例:スピードA VS スピードBなど)
また、このシステムにはペナルティは存在しません。 一方にとっての不利とは、他方にとって有利な点であり、双方に同時に働くことが無いからです。 相手の負傷に応じた攻撃では、攻撃側にボーナスが加味されますが、防御側にはマイナスは加味されません。
《行動を成功させろ!》
おお~っ、2発目おしい
攻撃以外の行動については、PCの達成値がマスターの提示する目標値以上を出したかどうかによって判定されます。 これらの判定は通常判定、と言います。
この判定にも、命中判定同様にボーナスやJOJOポイントが適用でき、クリティカル・ファンブルも発生します。
以下は目標値の目安となります。
《不利な状況でも攻撃を命中させろ!》
おれの「レイズ」の権利が まだすんでないぜ
戦いは、常にPLが有利とは限りません。 しかし、能力や状況による工夫によるボーナスが得られない不利な状況を覆すのが、JOJOポイントとタロットカードです。
JOJOポイントは、優れたロールプレイによってGMから得ることができます。 また、GMが認めた場合は、PL同士でJOJOポイントを与えあう事もできます。
JOJOポイントは、1点消費する事で判定のダイスを1個増やし判定値に足す事が出来ます。 これは判定前でも判定後でも、消費するたびに何度でも使用する事が出来ます。
ダイスのゾロ目によるクリティカル・ファンブルはJOJOポイントで増やしたダイスにも適用されるため、 JOJOポイントをつぎ込むほどに、クリティカルとファンブルの発生確率は高くなっていく事でしょう。
正直に告白しよう それは偶然だった‥
タロットカードは、JOJOポイント2点と引き換えに獲得する事が出来ます。 4点を支払った場合、3枚のタロットカードを受け取りそこから1枚選んで獲得する事もできます。
タロットカードは、下記『タロットカードの効果』に示す用途に使う事ができ、非常に強力な効果や演出を生む事が期待できます。
答え③、現実は非常である。
ただし、JOJOポイントやタロットは、敵も所持・使用する事が可能です。 GMは数点のJOJOポイントや特定のタロットカード1~2枚を敵NPCに配備しておくことができます。 (愚者のカードを持たせればPCとの顔見せ後に必ず逃亡させたり、世界のカードでボスの貫録を見せたりできます)
タロットカードの効果
- タロットカードが持つ固有の効果(自動成功やブラフ・トラップの自動成功など)
- シーンやターンに割り込んで、先に行動できる。(著しく不自然とGMが認めた場合や、他のタロットカードが既に使われている場合、判定が完了している場合を除く)
- ペナルティを克服したタイミングで使用し、リタイアポイントを1点回復する(最大値は超えない)
- 仕込み宣言を行う(後述)
タロットカード一覧
《攻撃は戦いの前に始まっている!》
兵は詭道なり!
ジョジョ世界の特徴として、突然「これは○○だった」「こういう○○をしていた」と種明かしすることがあります。
こういったトリックプレイ全般を表現する際に、特定のシーンで先に「仕込み宣言」だけをしておき、 後からそのシーンで「何をしていたのか」を「実はこんな事を仕掛けていた」と「仕込みを発動」する事ができます。
「仕込み宣言」時にはその内容を言う必要は無く、あとからこじつけるだけで構いません。内容を思いついている必要すらありません。
また、仕込んだ内容によって有利な状況になれば当然ボーナスを得ることができますし、 仕込みを明かした際のロールプレイが優れていれば、仕込みによってもジョジョポイントをもらう事ができます。
「仕込み宣言」は、タロットカードを1枚使用するごとに1つ行う事ができます。
《ギリギリを制しろ!》
「スイッチを押させるな!」 「いいや!限界だ押すね!」
複数のキャラクターがお互いを攻撃したい場合や、複数のキャラクターが同時に行動する場合は、どの順番で処理するか決める必要がありますが、 こういった場合はJOJOポイントを基準にして処理します。
まず、JOJOポイントが低い順に、行動内容を宣言します。次に、JOJOポイントが高い順に行動を処理していきます。 PCとNPCが同時になる場合は、PCが有利となるように優先して下さい。
これはつまり、その時点で活躍できる要素を持っているほど、相手の動きを見た上で自身の行動を吟味し、 かつ、相手より速く動ける事になるわけです。
即死攻撃に関する処理(forGM)
うしろを振り向いた時 おまえらは死ぬ
首を剣で斬り落す/プレス機に挟まれる/上空100mから突き落とす、といった攻撃が行われ、判定に成功した場合、 GMはリタイアポイントを減らした上で、剣は首の皮1枚を斬った/潰されるまではまだ時間がある/土俵際に踏みとどまった、 といった結果に留まる事を宣言するのが無難でしょう。
リタイアポイントの減少と肉体的なダメージは独立していますので、一見危機は乗り越えていても『リタイア』が迫っている、という考え方です。
一方、死亡=物語を動かせない=リタイア、とも限りません。肉体が死んだまま動いたり、霊魂となって行動したりする事例は本編にもあります。
こういった状況をどう表現するか? ですが、極端に言うとそのプレイヤーがその状況を演出したいと判断し、 GMがそれを認めれば、死亡した状態でもリタイアポイントが残る限りリタイアせずにプレイできます。
キャラクター作成
キャラクターは、名前・基本情報・特殊な才能・人間特性・スタンド(スタンド使いのとき)といった情報から成り立ちます。 名前については最初につける必要はないので、好きなタイミングでつけましょう。
基本情報
下記の基本情報を得ます。特例を適用しない限り、基本情報は全員が共通です。
JOJOポイント ‥ 初期値は「1」 最大値は「7」
リタイアポイント ‥ 初期値・最大値ともに「5」
タロットカード ‥ 初期値は「0」 最大値は「2」
【特殊な才能】
次に、【特殊な才能】を選択します。【特殊な才能】はJOJO世界で使われる「人間を超越した能力」で、 スタンドや波紋など5種類の中から選びます。
【特殊な才能】にはその特徴に加えて固定の【人間特性】がセットになっており、 これらの項目は【人間特性】作成時に変更できないことに注意していください。 2つ選択する事もできますが、その場合は基本情報が以下のように変わります。
JOJOポイント ‥ 最大値が「7」→「4」
リタイアポイント ‥ 最大値が「5」→「3」
タロットカード ‥ 最大値は「2」のまま
固定の人間特性「弱点:スタンド使いは惹かれ合う」「性格:(任意)」
固定の人間特性「性格:闇を祓う使命」「身体:A」「身体・波紋呼吸時:A+
固定の人間特性「弱点:太陽の光で消滅」「身体:A」「身体・生気の取得時:S」
固定の人間特性「弱点:太陽の光で石化」「身体:A」「知識:A」
固定の人間特性「弱点:故障・破損のリスク」「身体or技術or感覚・改造箇所:S」
【人間特性】
【人間特性】は、そのキャラクターの得意分野や苦手分野、性格などの特徴をまとめたものです。 【人間特性】は判定時のボーナスやJOJOポイントの獲得に深く関わるため、 プレイに生かしやすい内容にすると良いでしょう。
個性の基本ランク決定
人間の特性は、大まかに身体~人脈の8つの個性と性格とに分類されます。 このうち性格を除く8つの個性は【特殊な才能】で固定されたものを除き全てランク:C(普通)で、ランクはD<C<B<Aの順に高くなります。
このランクは、『どれか1つ基本ランクを下げる』事で、 『どれか1つ基本ランクを上げる』事ができますが、 ランクはD<C<B<Aの範囲を超えて調整する事はできません。また、また、『どれか2つ基本ランクを下げる』事で、 『どれか1つ基本ランクを2つ上げる』事もできます。
例)身体をC→Dに下げて、 知識をC→Bに上げる
例)身体をC→Dに下げて、 人脈をC→Dに下げて、 知識をC→Aに上げる
ちなみに、後述されるスタンドの特性もD~Aのランクを持ちますが、スタンドの特性は人間の枠組みを超えた強力なものであるため、 例えばスピードを比較した時、人間のD~Aランクは、スタンドのCランクに全て収まるとみなします。 つまり、普通の人間では(一部の【特殊な才能】が無ければ)スタンドのBランクとは勝負できない事になります。
例)スタンド:E<D < 人間:D<C<B<A<A+<S = スタンド:B<A
性格と限定ランク決定
性格は、一般的な意味での性格に加え、主義や嗜好やこだわり、悪癖や秘密 といったものを含み、取得することは行動に一定の制約・不利をもたらします。
しかし、それと引き換えに個性を限定的に伸ばすメリットが有り、『性格を一つ取得する』事で、 8つの項目の限定した範囲で『限定ランクを1つ上げる』事ができます。
性格は最大6個まで取得できますが、【特殊な才能】で取得した性格の分は限定ランクを上げることはできません。 また、【特殊な才能】で固定で取得する場合を除きAランクより高くはできません。
例)性格:短気 を取得する、 知識<考古学>をC→Bに上げる
例)性格:女好き、浪費癖 を取得する 感覚<第六感>をC→Aに上げる
弱点
弱点は、命に関わる不利をもたらす要素です。【特殊な才能】で固定されている場合以外に取得する事は通常は有りません。
人間特性の作成例
限定ランクの例
同じキーワードが複数の項目に当てはまる場合がありますが、どの項目に当てはまるかは任意に設定可能です。 (俊足は身体/運動に、空手は運動/技術/知識に当てはめられます)
世界一がなぜ強いのか(forGM)
『帆船』『風の力』『メキシコからの向かい風』
人間の能力は実質4段階(DBCA)となるため、Aランク1つ取ってもそこには幅広い人間が分類されます。 例えば運動Aランクであれば、短距離の金メダリストから、インターハイ出場選手、中学生記録保持者、 ジム通いを欠かさない営業マン、くらいまではそこに含めても良いかもしれません。
しかし、彼らが短距離走で争っても優劣は明確です。JOJOTRPGにおいては判定がありクリティカル・ファンブルの存在も有り、 勝敗が明確では無いかもしれませんが、少なくとも与えられるボーナスの面では明確な差が与えられるべきです。
では、どこで差がつくのか? と言うと、運動以外の要素で差がつく事になります。 下記のように短距離に必要な要素を抜き出して比較した時、同格の要素を排した場合に残った要素同士を比較したならば、 金メダリストに有利な状態となり、最も高いボーナスとなる根拠となります。
逆に言うと、世界一と呼ばれる領域は限定ランクという個人の領域をより多く割り振って辿り着く場所です。 そして優劣がつかないほど両者の能力が拮抗したならば、そこで生み出されるアイディアこそが、最後に優劣をつける鍵になるでしょう。
【スタンドの作成】
スタンドとは
スタンドとは一般的に言うところの超能力で、スタンド使いが望む様々な現象を引き起こす精神エネルギーが作り出すパワーある像(ヴィジョン)であり、 スタンド使いはその像を自由自在に操作することができます。その姿や引き起こす現象は非常に多彩ですが、基本的には以下の原則に従います。
「スタンド」はスタンド使いの精神がイメージ化したものであり、イメージによる攻撃は現実に影響する。
「スタンド」はスタンド使いの意志で動き、動かされる。
「スタンド」はスタンド使いにしか見えない。【特殊な才能】を持つ場合は存在だけは捉える事ができる。
「スタンド」には「スタンド」でしか攻撃できない。
「スタンド」が傷つくと、スタンド使いも傷つく。逆も同じ。
「スタンド」が消滅すれば、スタンド使いも死ぬ。スタンド使いが死ねば、「スタンド」も消滅する。
「スタンド」は一人につき一体(1集団)であり、能力は一つである。
「スタンド」の能力はスタンド使いの強烈な意志や欲望が反映される事が多い。
「スタンド」には本体から離れられる限界・「射程距離」が有り、「射程距離」は通常10m前後である。
「スタンド」は基本的に消耗が激しく、連続使用した後は一度解除され、その後数分間は再発動できない。
スタンドの能力を考える
まずは、スタンドの原則に従った上で、どんな能力を持ち、どんな事ができるスタンドなのか? そして、その能力を表現し活かす為に、どんな能力が高ければ良いか? を考えます。
もしくは、先に作成したキャラクターの視点に立ち、スタンドを得た「動機(意志や欲望を充たす・欠けた能力を補うなど)」 「切っ掛け(事件・事故など)」「現状(境遇・職業)」から 相応しいスタンドを考える、また、本編で登場した好きなキャラと同じ能力にする、といった方法も有ります。
スタンドの8つの特性
次に、考えたスタンド能力の得手不得手を決定します。
得手不得手は8つの特性とE~Aの5つ(A+は例外)のランクで表されます。 全スタンドは下記の同じランクを持ちますが、【射程・攻撃・造形】の選択によりランクは大きく変わります。
破壊力
スタンドによる破壊規模がどの程度かを示す。単純なパワー以外のあらゆる破壊手段が含まれる。初期状態はC。
「B:強い」車や建物の扉をも破壊可能。「A:超強い」車や建物そのものを崩壊可能。「D:非力」脆い小物や柔らかい物なら破壊可能。「E:無力」何も壊せない。
精密動作性
スタンドがどの程度の精度で制御できるかを示す。初期状態はC。
「B:精密」狙うだけなら百発百中。「A:超精密」ミクロ・コンマ1秒の単位で狙える。「D:大雑把」方角くらいなら調整可能。「E:制御困難」基本法則以外に制御は不可能。
スピード
スタンドを動かせる速さ。相手スタンドの速さを認識・対応できる限界でもある。初期状態はC。
「B:高速」車での走行/部分的な音速。「A:超高速」ジェット機の飛行/部分的な亜光速。「D:のろい」亀の歩行/スローモーション。「E:動けない」動けない。
持続力
スタンドを動かせる時間の長さ。初期状態はD。
「D:数秒」「C:数分」「B:数十分」「A:数日」が限度。ただし、あくまで能力を発現できる時間であり、いったん起きた効果や現象は、持続力の数十倍は持続する。
成長性
スタンドが秘める成長の可能性、伸びしろ。初期状態はA。
「A:大」スタンドそのものが変容する可能性を秘める。シナリオ中、異なるスタンドを作り直せる。
「B:中」スタンドが大きく成長する可能性を秘める。シナリオ中、特徴を選びなおせる。
「C:小」精神力によりスタンドが一時的に強化される。シナリオ中1度だけ判定に+2d6できる。
「D:微」精神力によりスタンドが一時的に強化される。シナリオ中1度だけ判定に+d6できる。
射程距離
スタンドが本体からどの程度離れて行動できるかの限界距離。初期状態はC。
【射程】の選択によって決定される。「E:本体密着」「D:2m」「C:10m」「B:50m」「A:1km」「A+:無制限」
攻撃条件
スタンドの能力が及ぼす支配力の強さを示す。初期状態はC。
能力の影響の為に、攻撃の命中が必要なものから、特定の条件下や無条件での必中などにランクが分かれる。【攻撃】の選択によって決定される。
防御性能
そのスタンドにどんな攻撃方法がどれぐらい有効なのか、判断する基準。初期状態はC。
スタンドの外観や行動形態が大きく影響する。【造形】の選択によって決定される。
【射程・攻撃・造形】の選択
基本的な超能力としてのスタンドの性能は、破壊力もスピードも原則内でしかなく、 著しく原則を越えた性能を持たせるには更に【射程】【攻撃】【造形】の3つの特徴を選択する必要があります。
これらは1種類につき1つだけ選ぶことができ、選んだ内容によって破壊力やスピードを上昇させたり、 逆にそれらを犠牲にして持続力や射程距離を上昇させたりできます。
これらの特徴をキャラクター作成時には取得しないという選択肢も有ります。その場合は成長性が高いまま、 シナリオ中に特徴を選択する事が可能になり、シナリオやキャラの立ち位置に応じて射程や破壊力などを選ぶことが可能になります。
特徴【射程】
(+△の中から1つ選んで+1)
特徴【攻撃】
(+△の中から2つ選んで+1)
(+△の中から1つ選んで+1)
(+△の中から1つ選んで+1)
特徴【造形】
(+△の中から1つ選んで+1)
サンプルスタンド
このシステム条件下で本編のスタンドを再現して作成したサンプルスタンドのデータです。 あくまでPCのスタンドとして統一条件下で作成したもので、本編とは数値や能力に相違点が有る事はご容赦下さい。
【サンプル】スタープラチナ
人型で接近戦が得意なタイプのスタンド。ごく短い時間ではあるが時間を停止可能。停止した時間・空間の中は、自身のスタンドだけが移動できる。 要素がバランスよく高い上、停止時間内・射程距離内の現象は(認識さえしていれば)ほぼ制圧可能なので、接近戦に強い。
【サンプル】マジシャンズレッド
人型で、炎と高熱による間接攻撃が得意なタイプのスタンド。 線路をも絶ち鋼線・ボルト程度なら瞬時に溶かし切る熱量を、 正確無比かつ一方的に放てる上、スタンドの炎なので持続時間中は水では消せない。更に、炎は周囲の熱量を感知するセンサーにも利用できる。
(+△の中から1つ選んで+1)
(+△の中から1つ選んで+1)
【サンプル】ハイエロファントグリーン
淡く緑色に塗れ光る人型のスタンド。面と向かっての戦いには向かないが本体より離れて動ける上に体液を宝石状に固めて飛ばす エメラルドスプラッシュを放つ。狭い場所にも体を細くほぐして潜んでいる時は、より精密な動作が取れ、 多少のスタンド切断ではダメージを受け難くなる。
(+△の中から1つ選んで+1)
【サンプル】ハーミットパープル
両腕から延びる荊のツタのようなスタンドで、触れたものから視覚的な情報を引き出す。自動操縦状態による念写は不確実ではあるが 地球の裏側に至る情報をも引き出すことが可能。拘束力は高くないがスタンド自体をロープのように巻き付ける事もできる。
(+△の中から2つ選んで+1)
【サンプル】シルバーチャリオッツ
甲冑を着た騎士のような人型のスタンドで、素早く正確な剣さばきによる攻撃を得意とする。 針状の剣と甲冑の忠実な再現により、その防御力に加え甲冑を外すという軽量化のイメージにより、 剣だけでなくスタンド自体が残像を残すスピードで動けるようになる。
(+△の中から1つ選んで+1)
(+△の中から2つ選んで+1)
【サンプル】ハングドマン
鏡やガラスなど光を反射する鏡面に浮かび上がる人型のスタンド。 対象が映っている鏡面へと光速移動し、鏡面上で対象を攻撃する事で実際のダメージを与え、その攻撃を止める事はできない。 鏡面以外には存在できず、鏡面が光を反射しなくなると無防備に放り出されてしまう。
【サンプル】ハイプリエステス
人間の上半身を模した小型のスタンド。外見を様々な鉱物へと偽装する能力を持ち、潜伏による偵察や奇襲に真価を発揮する。 全体的な能力は見劣りするが、偽装範囲の広さと精密動作性の高さに加え、人間・スタンド両者の眼を誤魔化せる為、奇襲の察知は極めて困難。
(+△の中から1つ選んで+1)
【サンプル】エコーズAct1
小動物型で偵察に向いたスタンド。尻尾の先を起点に、ありとあらゆる音を的確に再現できる。 尻尾の先は切り離す事ができ、物体に設置して音を染み渡らせることも可能。 スタンドを通し周囲の微細な音を正確に聞き取る事が可能で、遠く離れた本体も同時に把握できる。
(+△の中から1つ選んで+1)
【サンプル】バッド・カンパニー
人形サイズのスタンド。一個中隊からなり、ミニチュアサイズながら様々な兵器・兵装を持ち、 それらを的確に配置・展開し使い分けて戦える。本編と異なり火力はやや落ちるが、 個体数による応用力と火器の効果的な運用さえ出来れば、対生物に於いて十分な戦闘力を持つだろう。
(+△の中から1つ選んで+1)
(+△の中から1つ選んで+1)
【サンプル】ラブ・デラックス
自身の髪と一体化したスタンド。単に髪の動きを操れるだけでなく、髪を一時的に長く伸ばしたり、 毛根から切り離した髪を他人に植え付けた状態で動かす事もできる。
(+△の中から1つ選んで+1)
(+△の中から1つ選んで+1)
【サンプル】ハイウェイスター
影のような人型のスタンドで、触れた生物のエネルギーを吸い取る事ができる。 嗅覚に優れ本体に共有できるほか、一旦匂いを覚えた相手を自動操縦状態で追跡する間は決して見失うことがない。
(+△の中から2つ選んで+1)
【サンプル】エニグマ
人型のスタンドで、物体を紙に変え折り畳み収納しておける。スタンド使いを含め、誰でも開く事で戻せるが、 紙のままで破損された場合、紙にされた存在も破壊される。抵抗する相手に対しては“恐怖のサイン”を見抜く事で発動する事ができる。
(+△の中から1つ選んで+1)
【サンプル】スティッキーフィンガーズ
拳で触れた部分をファスナー状に変え、どんな物質であっても切り離すことができる。 ファスナーの接触面どうしは、元が別の物質でも接着できる。
(+△の中から2つ選んで+1)
【サンプル】セックスピストルズ
指先ほどの大きさの6体のスタンドで、弾丸を蹴り上げての弾道操作を得意とする。 弾丸の威力そのままに精密な曲芸撃ちを可能とするが、スタンドのパワーは高くない。 6体はそれぞれ独立した意志を持っており、分散して行動させる事も可能。
(+△の中から2つ選んで+1)
【サンプル】ムーディーブルース
人型のスタンド。能力は平均的。別の時間にその場所に居た人間の動きを再生(リプレイ)し再現できる。 一時停止・早送り・巻き戻しも可能。特定の時間のサーチも可能で、持続時間中はリプレイを保持できる。 攻撃的な能力ではないが、調査や追跡には非常に強い。
(+△の中から1つ選んで+1)
(+△の中から1つ選んで+1)
【サンプル】ホワイトアルバム
スタンド使い本体の周囲に超低温のスーツをまとう、装甲タイプのスタンド。 スーツに触れている物体・空間から温度を奪うことが出来る。本体から離れた場所に影響を及ぼす事は殆ど出来ないが、 本体を守る能力と超接近戦状態での攻撃力は高く、低温の伝播により射程距離以上の影響力も持つ。
(+△の中から2つ選んで+1)
【サンプル】ザ・グレイトフル・デッド
上半身だけの異形のスタンド。射程距離内にいるあらゆる生物に年を取らせる事ができる。対象を細かく区別する事はできないが、 微妙な体温差で識別し、年を取る速度を調整できる。
【サンプル】ブラック・サパス
触れた相手に重みを与えて押さえつける人型のスタンド。物体に潜み、周囲で何らかの条件が満たされた場合に初めて出現し、 その対象を自動で執拗に攻撃する。出現中は常に影の中を移動し、影の中にいる間の動きの速さと攻撃への耐性は侮れない。
(+△の中から2つ選んで+1)
【サンプル】ウェザー・リポート
人型のスタンドで、自身を中心にした周辺の温度変化から気圧・湿度を操作し、風・雲・雨・雪・雷・竜巻など様々な気象現象を発生させる。 強力な効果を出すにはやや時間がかかるが、広い効果範囲を持っている。
【サンプル】ホワイトスネイク
人型のスタンドで、相手の頭部を指先で抉る事で記憶(精神)とスタンド(生命力)の一部をDisc状にして取り出す。 取り出した記憶を見たり、奪ったスタンドを別のスタンド適正者に使わせる事もできる。
(+△の中から1つ選んで+1)
(+△の中から2つ選んで+1)